ちょっとしたパーティー

藤原です。私も、『迷惑』ができるまで書きます。

3月某日、大体2mm『迷惑』の顔合わせと、チラシ用の写真撮影を行いました。
場所は西小倉駅近くのカフェー&バー「エンゲル」で、店休日だったのにわざわざ開けてもらいました。(寺本さんありがとうございます!)
チラシビジュアルは、演出の藤本瑞樹くんが担当しており、「ちょっとしたパーティーに参加するつもりで、服を用意して来てください」みたいな連絡が、事前にありました。

「ちょっとしたパーティーか……」と私は思いました。

私が参加したことのあるパーティーで、記憶に残っているものは、小学生の頃に開催されたお誕生日パーティーと、大学生の頃に友人のアパートで開催された闇鍋パーティー、そして大人になってから参加した、いくつかの結婚披露宴くらいです。
闇鍋パーティーは論外として、お誕生日パーティーには、トレーナーにキャップというファッションで参加した写真が残っており、これもまた、パーティーにふさわしい格好とは思えません。
それに対し、結婚披露宴は紛うことなきパーティーなのですが、ここでのポイントは、“ちょっとした”パーティーだということで、“ちょっとした”パーティーの、“ちょっとした”具合が、私には理解できていません。
とりあえず、結婚式場で行われる披露宴を100、小学生の誕生日パーティーを50と仮定し、そのパーティーの、パーティー度合いを数値化したいと思います。ちなみに闇鍋パーティーは2くらいです。だって友人、部屋着だったもの。
では、“ちょっとした”パーティーの数値はいくつぐらいなのか、となると、私の中の基準が少ないせいもあり、結婚披露宴と誕生日パーティーの間、つまり75くらいが妥当である、と結論せざるを得ません。

「75か……」

結論を出しておいて何ですが、75って、けっこうな度合いじゃないか、と不安になりました。降水確率ならもう降ってます。“ちょっとしたパーティー”どころではなく、“なかなかのパーティー”と言って差し支えないでしょう。なんなら、“ほぼパーティー”と言っても過言ではありません。
トレーナーにキャップで参加したお誕生日パーティーを、高く見積り過ぎました。
やや数値を下げ、60くらいを、“ちょっとした”パーティーであるとし、服を選ぶことにしました。

さて、私はファッションに無頓着な方で、あまり服を持っていません。
冠婚葬祭用の礼服と、ビジネススーツは、それぞれ1着ずつ持っているのですが、ビジネススーツに関しては、成人式の時に仕立てたものをずっと着ており、昨年、ついにウエストのサイズが合わず、着られなくなりました。そして仕事ではスーツをほとんど着ないので、だらだらしているうちに一年が経過してしまいました。

だからと言って礼服で撮影に臨むのは、なんだか違う気がします。礼服がふさわしいパーティーは、きっと85以上の“ちゃんとした”パーティーで、“ちょっとした”パーティーに礼服で参加してしまったら、“ちょっとした”パーティーの、“ちょっとした”具合を崩してしまいます。

じゃあ、ネクタイは締めず、ビジネススーツの上着を羽織り、ジーンズを合わせたみたいな格好はどうだろう、イケおじっぽく着崩せるんじゃないか、と思って鏡の前に立ってみたのですが、ただダサいだけの男が出来上がりました。もはやパーティーに参加するのも烏滸がましい、失礼な人です。

というわけで、この日のためにリーズナブルなスーツを新たに購入し、撮影に挑んだという次第です。

その時の写真がこれです。

いや四つん這いて。
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飯野智子演劇生活30周年記念公演
大体2mm『迷惑』
作:藤原達郎 演出:藤本瑞樹

日程:6月29日(土)14:00/18:00★パーティー回
     30日(日)14:00
会場:J:COM北九州芸術劇場 小劇場

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