ナフコ

藤原です。

稽古が終わり、飯野さんの運転する車に、私とみずきくんが乗り、舞台装置の打ち合わせをしながら帰りました。
飯野さんは今回は出演しますが、大体2mmでは普段、「看板舞台監督」という、よくわからない肩書きで参加しているくらい舞台の知識があり、図面も引けます。予算の話になり、「実際にモノを見ないことには、なんとも言えないよね」ということで、ナフコに寄って帰ることにしました。

この日は昼の稽古で、稽古場を出たのは19時過ぎです。ナフコの営業時間は20時までなので、30分くらいは見てまわれるでしょう。
私と飯野さんは、自宅付近のナフコに行くつもりだったのですが、帰り道の途中でみずきくんが、「あ、ここから3分くらいの所に、ナフコあるよ」と言いました。見てまわれる時間が増えるので、近いなら近いに越したことはありません。みずきくんの言うナフコに向かうことにしました。

飯野さんの知らないナフコだったようで、「え、どこ?」と聞いた所、「もう通り過ぎた。Uターンして」とみずきくんが言いました。日曜の19時過ぎは車通りが多く、Uターンに手間取り、細い道に入ったら入ったで、1車線でバスを追い越せず、結局、みずきくんの言うナフコに到着したのは19時半ごろで、当初行こうとしてたナフコとそう変わらない時間が経っていました。
「急いで見よう」と、競歩のような速度でナフコに入店。ほしい素材のサイズや値段を片っ端から調べてまわりました。しかし、みずきくんの教えてくれたナフコは、藤原家の近くのナフコに比べると小さく、品揃えの点でやや物足りない感じがしたのでした。藤原家の近くのナフコは、数年前に新館がオープンし、旧館と合わせて相当な売り場面積を誇っているのです。
「もう一軒行くか」と、飯野さんがはしご酒でもするような口ぶりで言いました。この時点で19時40分を過ぎていました。道の混み具合からして移動に10分はかかるでしょう。それでも、やると決めたらやるのが飯野さんです。大急ぎで車に乗り込み、かつ、安全運転で、でかいナフコを目指しました。

でかいナフコで、木材などを扱っているのは新館の方です。入店するとすでに、「ほたるのひかり」が流れていました。だだっ広い店舗をダッシュで見てまわり、めぼしい素材をチェック。みずきくんにいたっては「装置模型を作ろう」と買い物まで済ませ、どうにかこうにか、この日の目的を達成したのでした。
「よかった、よかった」と満足していたのですが、飯野さんは腕時計を見て、「まだ2分あるな……よし、旧館も行っとくか!」と、ガーデン用品売り場の電気の消え始めた旧館に突入しようとしたので、「いい、いい。もういい」と私とみずきくんで止めました。

何が言いたいのかというと、やると決めたらやるのが飯野さんです。

_______________

飯野智子演劇生活30周年記念公演
大体2mm『迷惑』
作:藤原達郎 演出:藤本瑞樹

日程:6月29日(土)14:00/18:00★パーティー回
     30日(日)14:00
会場:J:COM北九州芸術劇場 小劇場

詳細はこちら
https://about2mm.com/meiwaku/

クラウドファンディングも実施中です。
https://motion-gallery.net/projects/about2mm